レチノール初心者の使い方|週2回から毎日へ、8週間の予定表
最初から毎日は塗りません。週2回の夜から始め、肌の反応を見ながら8週間かけて1日おき、そして毎日へと増やしていきます。

このノートで扱うこと全7項目
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 始めるときの頻度 | 皮膚科専門医133人の合意は、少しずつ・間隔をあけた夜の塗布を最も強く合意した推奨に挙げました(34項目中28項目が合意) | 2024 PMID 38972576 · A |
| 休む夜 | 同じ合意は、保湿・紫外線対策・洗顔を刺激への対処の大切な補助と位置づけました | 2024 PMID 38972576 · A |
| よくある反応 | 外用レチノイドのよくある副作用は乾燥・かゆみ・灼熱感・紅斑で、日光に当たるときは日焼けに注意が必要です | 大韓皮膚科学会(韓国)· 学会 |
| レチノールの刺激 | 0.5%レチノールを1日1回12週間塗ったグループは、比較グループより皮むけ・しみる感じを多く報告しました(44人) | 2019 PMID 29947134 · A |
| 試験の期間 | 光老化の外用剤のランダム化試験23件の平均期間は8週間(4〜36週間)でした | 2025 PMID 40707570 · A |
レチノール初心者でも毎日塗っていい?
最初から毎日塗るより、週2回の夜から始めて8週間かけて増やすほうが専門家の合意に沿っています。皮膚科専門医133人が34の推奨を評価した2024年のデルファイ合意では28項目(82.3%)が合意に達し、いちばん高い同意を得たのが、少しずつ・間隔をあけて夜に塗る方法でした。
この合意は処方のレチノイドについてのものなので化粧品のレチノールにそのまま当てはめはしませんが、化粧品のレチノールでも刺激は少なくありません。44人を12週間比べた2019年の試験で、0.5%レチノールクリームを1日1回塗ったグループは、比較クリームを1日2回塗ったグループより皮むけとしみる感じを多く報告しました。月曜と木曜のように3日以上あけた2日から始めると、反応が出たときにどの夜のせいかを見分けやすくなります。

レチノールはなぜ夜に塗るの?
乾燥や赤みが出やすい成分なので、日光や摩擦の少ない夜のほうが負担が少ないからです。大韓皮膚科学会(韓国の皮膚科学会)は、外用レチノイドのよくある副作用として乾燥・かゆみ・灼熱感・紅斑を挙げ、日光に当たるときは日焼けに注意が必要だと案内しています。
同学会は、レチノイドが角質細胞の入れ替わりを速めて古い角質細胞をはがれ落ちやすくすると説明しています。最初の数週間に小鼻の横や口まわりが白く粉をふくのも、この過程と重なって見えることがあります。そのためレチノールを塗った翌朝は日焼け止めを欠かさず、運動や屋外で過ごす時間が長い日の前の晩は、レチノールを休む枠に移します。
休む夜には何をする?
休む夜にすることは、保湿剤と翌朝の日焼け止め、そして角質ケア製品を重ねないことです。2024年の合意も、保湿・紫外線対策・洗顔を刺激への対処の大切な補助に挙げました。
美容施術の前後の成分を扱った2026年の国際的な専門家合意は、レチノイド・グリコール酸・サリチル酸を施術当日には不適切な成分としました。施術の文脈ですが、肌が敏感になっている日はレチノールと酸の成分を一緒に休むというのも同じ方向です。皮膚科の施術の予定があるなら、その週は施術を受ける医療機関の案内に従ってレチノールの枠を空けます。

レチノール未経験でもレチナールから始めていい?
レチノールを飛ばしていきなりレチナールを使った場合を比べた研究は見つからなかったため、はじめてならレチナールも同じペースで始めるほうが安全です。韓国人女性40人がレチンアルデヒド0.1%または0.05%のクリームを1日2回、3か月使った2018年の試験では、どちらの濃度も忍容性は良好でしたが、プラセボ群のない設計でした。
同じ年の光老化のある女性55人の試験では、0.1%レチンアルデヒド配合クリーム8週間の有害事象はグリコール酸ピーリングより12倍少ない結果でした。比べた相手が専門の施術なので、レチノールよりマイルドという意味には読めません。そのため、8週間レチノールを毎日使っても不快がなかったかを先に確かめ、そのあとで替えるかを考える順番をすすめます。

レチノールはじめの8週間スケジュール表
| 週 | 塗る夜 | 休む夜・翌朝 | 記録すること | 次の段階に進む条件 |
|---|---|---|---|---|
| 1〜2週 | 週2回(月・木) | 保湿剤だけ/朝は日焼け止め | 乾燥・しみる感じ・赤み 0〜3点 | すべて0〜1点 |
| 3〜4週 | 週3回(月・水・金) | 保湿剤だけ、角質ケア製品はお休み | 同じ項目、皮むけした場所 | すべて0〜1点 |
| 5〜6週 | 1日おき | 休む夜は保湿を厚めに | 同じ項目、屋外で過ごした日 | 2点以上が3日を超えない |
| 7〜8週 | 毎晩 | 朝は日焼け止め | 同じ項目、生理・残業に印 | 毎日使っても0〜1点のまま |
| 8週間後 | そのまま、または1日おき | 同じ | 8週間の点数の流れ | レチナールに替えるか判断 |
2点以上が3日を超えて続いたら1段階前の頻度に戻り、さらに2週間そこにとどまります。光老化の外用剤のランダム化試験23件(3,905人)の平均期間が8週間だったように、8週間は予定を判断するための最小単位と考え、それより前に製品を替えないようにします。
レチノールの刺激、どこから皮膚科医に相談する?
- 腫れ・じゅくじゅく・強いヒリヒリ感が出たら、レチノールをやめて皮膚科を受診しましょう。
- 1段階前の頻度に戻して2週間休んでも赤みやしみる感じがおさまらないなら、皮膚科の受診を考えましょう。
- 小さなブツブツやできものが何か月も減らず、レチノールを強めたいと思うなら、処方のレチノイドが必要かどうかをまず皮膚科で相談しましょう。日本でニキビに処方される外用レチノイドは、主にアダパレン(医療用医薬品)です。
- 妊娠中または妊娠を考えているなら、使う前に医師に相談しましょう。
この記事の数字の出どころ
- 皮膚科専門医133人が参加した2024年のデルファイ合意(PMID 38972576)で、34の推奨のうち28項目(82.3%)が合意に達し、少しずつ・間隔をあけた夜の塗布と、保湿・紫外線対策が最も高い同意を得ました。
- 44人を12週間比べた2019年の試験(PMID 29947134)で、0.5%レチノールクリームを1日1回塗ったグループは、比較グループより皮むけ・しみる感じを多く報告しました。
- 韓国人女性40人がレチンアルデヒドのクリームを3か月使った2018年の試験(PMID 29663701)で、0.1%・0.05%のどちらの濃度も忍容性は良好でしたが、プラセボ群はありませんでした。
よくある質問
レチノールをはじめて使うけど、毎日塗ってもいい?
最初から毎日はすすめません。皮膚科専門医133人が参加した2024年のデルファイ合意は、レチノイドを少しずつ、間隔をあけて、夜に塗ることを最も強く合意した推奨に挙げました。処方のレチノイドについての合意ですが、化粧品のレチノールも週2回から始めて8週間かけて増やすほうが、この方向に合っています。
レチノールを夜だけ使うのはなぜ?
レチノイドは角質細胞の入れ替わりを速め、乾燥や赤みを起こすことがあるため、日光や摩擦の少ない夜のほうが肌への負担が少ないからです。大韓皮膚科学会は、外用レチノイドのよくある副作用として乾燥・かゆみ・灼熱感・紅斑を挙げ、日光に当たるときは日焼けに注意するよう案内しています。そのため翌朝の日焼け止めは欠かしません。
レチノールを使ったことがなくても、いきなりレチナールから始めていい?
レチノールを飛ばしてレチナールから始めた場合を比べた研究は見つかりませんでした。韓国人女性40人がレチナール(レチンアルデヒド)0.1%・0.05%のクリームを3か月使った2018年の試験では、どちらの濃度も忍容性は良好でしたが、プラセボ群はありませんでした。はじめてなら、レチナールも週2回の夜から同じペースで増やすほうが安全です。
出典
- Preventing and managing topical retinoid irritation, Delphi consensus of 133 dermatologists, 2024 (PMID 38972576)A
- 0.5% bakuchiol vs 0.5% retinol cream, 12-week randomized trial, 44 participants, 2019 (PMID 29947134)A
- Retinaldehyde 0.1% and 0.05% cream in 40 Korean women, 3-month randomized trial, 2018 (PMID 29663701)A
- 0.1% retinaldehyde cream vs glycolic acid peels over 8 weeks, 55 women with photoaging, 2018 (PMID 30027612)A
- Network meta-analysis of 23 randomized trials (3,905 people) of topical agents for photoaging, 2025 (PMID 40707570)A
- Skincare ingredients before and after aesthetic procedures, international expert Delphi consensus, 2026 (PMID 42087526)A
- Korean Dermatological Association — Acne vulgaris, side effects of topical retinoids (Korean)機関資料
- Korean Dermatological Association — Dermatologic therapies: functional cosmetics (Korean)機関資料
- Japanese Dermatological Association — Guidelines for the treatment of acne vulgaris and rosacea 2023 (Japanese)機関資料
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